こんなに重要だった!石鹸の泡立ちと洗浄力の関係
石鹸にとって重要なのが「泡立ち」です。泡立ちの悪い石鹸はどうしても使いにくいもの。使っていてもなんだか汚れが落ちていないような気がすることも珍しくありません。では石鹸の泡にはどのような力があるのでしょうか。今回は石鹸の泡立ちと洗浄力についてご紹介します。

01石鹸の泡の役割
石鹸を使っていると泡が出るのは当たり前のことと思いがち。でも、そもそも石鹸の泡にはどんな役割があるのでしょうか。
1-1起泡は界面活性剤の働きのひとつ
石鹸の泡立ちは、専門的な言葉では「起泡」と呼ばれます。この起泡は、界面活性剤の働きのひとつ。
界面活性剤とは、物と物の境界面に働きかける性質を持った物質のことで、石鹸も界面活性剤の一種。
この界面活性剤は、本来は混ざり合うことがない油脂と水を混ぜ合わせる力を持っていて、この作用によって汚れを落とすことができます。
1-2石鹸が泡立つ仕組み
それでは、なぜ石鹸は泡立つのでしょうか。
もし石鹸の入っていない水を蓋のついたコップなどに入れて何度も振ると、表面に泡が現れますが、それはすぐに消えてしまいます。
しかし、水に石鹸を入れて同じように振った場合、現れた泡は長時間保たれます。
ここには界面活性剤が働いています。
泡が壊れるのは、水の表面張力が原因ですが、界面活性剤は水の表面に作用して、泡が壊れるのを防いでくれます。
さらに界面活性剤は泡の境界に作用して、膜を強化します。
この働きによって、石鹸を入れた水を振ると泡立ち、しかもその泡はなかなか壊れることがありません。
1-3泡がなくなると界面活性作用(油脂と水を混ぜ合わせる力)を失う
石鹸の場合、他の界面活性剤とは違った特徴も持っています。それは、界面活性作用がすぐに失われるということ。
界面活性作用とは、油脂と水を混ぜ合わせる力のこと。つまり、界面活性作用がなくなると泡が崩れてそのまま流れてしまいます。
そのため、石鹸の泡は水で簡単に洗い流すことができるのです。
02石鹸と泡立ちと洗浄力
泡立ちのよい石鹸を使っていると、汚れがよく落ちるように思えるもの。それでは実際には、石鹸の泡立ちと洗浄力にはどのような関係があるのでしょうか。
2-1石鹸が高い洗浄力を発揮するためには泡立ちが必要
石鹸の泡立ちと洗浄力の関係を知るためには、泡によって汚れがどのように落ちるかを理解する必要があります。
そもそも、なぜ泡はどうやって汚れを落としているのでしょうか。
実は泡には、個体の表面に付いた粒子を吸い取って包み込む性質があります。
汚れたものに泡が付着すると、汚れは泡の方に移動、さらに泡の中に閉じ込められます。そこで水をかけると、泡は汚れを持ったまま流されることになり、表面の汚れはきれいになります。
これが泡によって汚れが落ちるメカニズム。
つまり、泡がたくさんあれば、それだけ汚れを吸い取り、包み込むことができるということになります。
2-2泡立つうちは洗浄力が残っている
泡は石鹸の洗浄力の目安。逆に言うと、泡立つうちはまだ洗浄力が残っているということになります。
石鹸の入った液体は、ある程度の濃度がないと洗浄力を得ることができません。また、汚れを落としていると、泡立つ能力も失われていきます。
そのため、泡立ちを液体がまだ洗浄力を持っているかどうかの目安にすることができます。
1-1起泡は界面活性剤の働きのひとつ
石鹸の泡立ちは、専門的な言葉では「起泡」と呼ばれます。この起泡は、界面活性剤の働きのひとつ。
界面活性剤とは、物と物の境界面に働きかける性質を持った物質のことで、石鹸も界面活性剤の一種。
この界面活性剤は、本来は混ざり合うことがない油脂と水を混ぜ合わせる力を持っていて、この作用によって汚れを落とすことができます。
1-2石鹸が泡立つ仕組み
それでは、なぜ石鹸は泡立つのでしょうか。
もし石鹸の入っていない水を蓋のついたコップなどに入れて何度も振ると、表面に泡が現れますが、それはすぐに消えてしまいます。
しかし、水に石鹸を入れて同じように振った場合、現れた泡は長時間保たれます。
ここには界面活性剤が働いています。
泡が壊れるのは、水の表面張力が原因ですが、界面活性剤は水の表面に作用して、泡が壊れるのを防いでくれます。
さらに界面活性剤は泡の境界に作用して、膜を強化します。
この働きによって、石鹸を入れた水を振ると泡立ち、しかもその泡はなかなか壊れることがありません。
1-3泡がなくなると界面活性作用(油脂と水を混ぜ合わせる力)を失う
石鹸の場合、他の界面活性剤とは違った特徴も持っています。それは、界面活性作用がすぐに失われるということ。
界面活性作用とは、油脂と水を混ぜ合わせる力のこと。つまり、界面活性作用がなくなると泡が崩れてそのまま流れてしまいます。
そのため、石鹸の泡は水で簡単に洗い流すことができるのです。
2-1石鹸が高い洗浄力を発揮するためには泡立ちが必要
石鹸の泡立ちと洗浄力の関係を知るためには、泡によって汚れがどのように落ちるかを理解する必要があります。
そもそも、なぜ泡はどうやって汚れを落としているのでしょうか。
実は泡には、個体の表面に付いた粒子を吸い取って包み込む性質があります。
汚れたものに泡が付着すると、汚れは泡の方に移動、さらに泡の中に閉じ込められます。そこで水をかけると、泡は汚れを持ったまま流されることになり、表面の汚れはきれいになります。
これが泡によって汚れが落ちるメカニズム。
つまり、泡がたくさんあれば、それだけ汚れを吸い取り、包み込むことができるということになります。
2-2泡立つうちは洗浄力が残っている
泡は石鹸の洗浄力の目安。逆に言うと、泡立つうちはまだ洗浄力が残っているということになります。
石鹸の入った液体は、ある程度の濃度がないと洗浄力を得ることができません。また、汚れを落としていると、泡立つ能力も失われていきます。
そのため、泡立ちを液体がまだ洗浄力を持っているかどうかの目安にすることができます。
03石鹸が泡立たない原因
石鹸を使っていると、なかなか泡立たないということがあります。では、石鹸が泡立たないことにはどんな原因があるのでしょうか。石鹸が泡立たない原因は、泡の立ち方によって区別することができます。
3-1最初から泡立たない
もし石鹸を使っていて最初から泡立たないという場合、石鹸の濃度が不足していることが考えられます。逆に、液体の量が多い場合も石鹸の濃度が薄くなり、界面活性作用も低下、なかなか石鹸が泡立たないこともあります。
また、石鹸を泡立てるためには水の温度も重要です。もし十分な石鹸が入っていても、水の温度が低すぎると石鹸が水に溶けず、十分な濃度に高まることができません。
その他にも、水のミネラル分が原因で石鹸が泡立たないことがあります。
石鹸はもともとアルカリ性の物質。もし水が酸性に傾いている場合、石鹸の性質が打ち消されてしまうため、どうしても泡立たないことがあります。
また、ミネラル分の高い水、いわゆる「硬水」の場合、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが化学反抗を起こして、石鹸を分解、カルシウム石鹸やマグネシウム石鹸と呼ばれる物質に変化してしまいます。こうなると、石鹸が水に溶けず、洗浄力も低下してしまいます。
これは温泉など、ミネラル分の多い水を使っている場合にも起きる現象です。
3-2途中で泡が消える
石鹸は基本的にはアルカリ性の物質。そのため、酸性のものと一緒になると、中和されて洗浄力を失ってしまいます。
汚れには、酸性のものとアルカリ性のものがあるため、石鹸で酸性の汚れを落とそうとした場合、洗浄力がなくなってしまいます。
なお、酸性の汚れは、油汚れや皮脂、手垢など。
といっても、石鹸で酸性の汚れが落ちないというわけではありません。もともと、汚れはアルカリ性と酸性が中和されることで落ちやすくなるもの。
もしアルカリ性の石鹸で酸性の汚れをキレイにしようとして途中で泡が消えた場合、その汚れはすでに落ちたと考えることができます。
04手作り石鹸の泡立ち
手作りした石鹸の場合、どうしても泡立ちが悪くなることがあります。なぜ手作りの石鹸の泡立ちは悪くなってしまうのでしょうか。また、どのような対策があるのでしょうか。
4-1オイルの種類や配合によっては泡立ちが悪くなることがある
石鹸を手作りするメリットは、好きなオイルを使えるということ。しかし、使用するオイルの種類によっては泡立ちが悪くなってしまうことも考えられます。
石鹸の泡立ちの良さは、起泡力と呼ばれますが、この起泡力は使用するオイルの脂肪酸の種類によって異なります。
また泡立ちでは、どれだけ長い時間、泡が壊れずに保てるかという点も重要になります。
こういった泡の持続力も、オイルに含まれる脂肪酸と関係しています。
4-2対策:泡立ちの良い脂肪酸を含むオイルを加える
もし手作り石鹸の泡立ちが悪いという場合には、使用するオイルを泡立ちのよい脂肪酸を含んだものに変えるか、それらのオイルを加えると泡立ちが改善されます。
たとえば、起泡力の強い脂肪酸には「ラウリン酸」「ミリスチン酸」などがありますが、これらはココナッツオイルやパームオイルに豊富。これらのオイルを加えると、大きな泡を加えることができます。
また、ミスチリン酸は泡立ちを長持ちさせる効果もあります。ミスチリン酸は、アボカドオイルやピーナッツオイル、グレープシードオイルなどにも含まれています。
さらに固さを出す効果がある「ステアリン酸」を加えると、泡の持続力が高くなります。これらはシアバターなどに豊富に含まれているため、ブレンドすることで泡立ちがよく、長時間泡を保つ石鹸を作ることができます。
その他にも、保湿力を高めるオレイン酸も泡立ちに効果的。
これらのオイルを加えると、より泡立ちのよい手作り石鹸を作ることができます。
05まとめ
石鹸の泡立ちと洗浄力には深い関係があります。もし石鹸が泡立たないという場合、あまり汚れが落ちていないということも考えられます。石鹸を選ぶときには、色や香りはもちろん、泡立ちにも注目してみてはいかがでしょうか。
3-1最初から泡立たない
もし石鹸を使っていて最初から泡立たないという場合、石鹸の濃度が不足していることが考えられます。逆に、液体の量が多い場合も石鹸の濃度が薄くなり、界面活性作用も低下、なかなか石鹸が泡立たないこともあります。
また、石鹸を泡立てるためには水の温度も重要です。もし十分な石鹸が入っていても、水の温度が低すぎると石鹸が水に溶けず、十分な濃度に高まることができません。
その他にも、水のミネラル分が原因で石鹸が泡立たないことがあります。
石鹸はもともとアルカリ性の物質。もし水が酸性に傾いている場合、石鹸の性質が打ち消されてしまうため、どうしても泡立たないことがあります。
また、ミネラル分の高い水、いわゆる「硬水」の場合、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが化学反抗を起こして、石鹸を分解、カルシウム石鹸やマグネシウム石鹸と呼ばれる物質に変化してしまいます。こうなると、石鹸が水に溶けず、洗浄力も低下してしまいます。
これは温泉など、ミネラル分の多い水を使っている場合にも起きる現象です。
3-2途中で泡が消える
石鹸は基本的にはアルカリ性の物質。そのため、酸性のものと一緒になると、中和されて洗浄力を失ってしまいます。
汚れには、酸性のものとアルカリ性のものがあるため、石鹸で酸性の汚れを落とそうとした場合、洗浄力がなくなってしまいます。
なお、酸性の汚れは、油汚れや皮脂、手垢など。
といっても、石鹸で酸性の汚れが落ちないというわけではありません。もともと、汚れはアルカリ性と酸性が中和されることで落ちやすくなるもの。
もしアルカリ性の石鹸で酸性の汚れをキレイにしようとして途中で泡が消えた場合、その汚れはすでに落ちたと考えることができます。
4-1オイルの種類や配合によっては泡立ちが悪くなることがある
石鹸を手作りするメリットは、好きなオイルを使えるということ。しかし、使用するオイルの種類によっては泡立ちが悪くなってしまうことも考えられます。
石鹸の泡立ちの良さは、起泡力と呼ばれますが、この起泡力は使用するオイルの脂肪酸の種類によって異なります。
また泡立ちでは、どれだけ長い時間、泡が壊れずに保てるかという点も重要になります。
こういった泡の持続力も、オイルに含まれる脂肪酸と関係しています。
4-2対策:泡立ちの良い脂肪酸を含むオイルを加える
もし手作り石鹸の泡立ちが悪いという場合には、使用するオイルを泡立ちのよい脂肪酸を含んだものに変えるか、それらのオイルを加えると泡立ちが改善されます。
たとえば、起泡力の強い脂肪酸には「ラウリン酸」「ミリスチン酸」などがありますが、これらはココナッツオイルやパームオイルに豊富。これらのオイルを加えると、大きな泡を加えることができます。
また、ミスチリン酸は泡立ちを長持ちさせる効果もあります。ミスチリン酸は、アボカドオイルやピーナッツオイル、グレープシードオイルなどにも含まれています。
さらに固さを出す効果がある「ステアリン酸」を加えると、泡の持続力が高くなります。これらはシアバターなどに豊富に含まれているため、ブレンドすることで泡立ちがよく、長時間泡を保つ石鹸を作ることができます。
その他にも、保湿力を高めるオレイン酸も泡立ちに効果的。
これらのオイルを加えると、より泡立ちのよい手作り石鹸を作ることができます。
05まとめ
石鹸の泡立ちと洗浄力には深い関係があります。もし石鹸が泡立たないという場合、あまり汚れが落ちていないということも考えられます。石鹸を選ぶときには、色や香りはもちろん、泡立ちにも注目してみてはいかがでしょうか。
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